校舎ブログ
【国立校】領域別実習について
こんにちは。国立校チューターのNです!
続々と合格発表が行われ、嬉しい報告も頂けている状況です。
私も半年間の領域別実習が終了して、ホッと一息ついているところです。
今回はどのようなことを領域別実習で行っているのかについて紹介したいと思います。
①受け持ち患者の情報収集
受け持ち患者は病棟実習の初日にメンバーで話し合って決めていきます。
受け持ちが決まったら電子カルテやコミュニケーションから患者について情報収集を行います。
疾患、検査データ(血液検査、検体検査)、看護記録、医師記録、IC記録、リハビリ記録などは電子カルテから収集し、患者情報とします。
コミュニケーションでは患者の主観的情報を得ることができ、どのような生活をしてきたのか、どのような価値観を持っているのかを情報収集します。
②患者情報に基づきアセスメントを実施
情報収集を行っていく中で、その患者の状態についてアセスメントを行います。
アセスメントとは情報を統合して分析・整理し、問題を抽出することを言います。
実習によって異なりますが、大体8∼11パターンごとにアセスメントを行います。
このアセスメントは臨床の現場ではその場で考えて看護師が行っているものであり、非常に重要な考え方の基本となります。
③抽出された問題に対しての看護計画を立案
看護問題がアセスメントにより抽出されると、その看護問題に対して看護計画を立案します。
看護計画に対しては目標を長期と短期に分けて立て、評価につなげます。
目標設定後はOP(観察計画)、TP(援助計画)、EP(教育計画)を作成し、実施につなげます。
この看護計画は個別性が重要であり、誰が見ても同様の援助を実施できるように計画立案することが必要です。
④看護計画に沿った援助を実施
看護計画を基に援助を実施していきます。
観察計画の項目は普段のコミュニケーションでもみられますが、主には状態観察で見ていきます。
環境整備は毎日実施し、室内の環境を整えて清潔を保ちます。週に1回程度シーツ交換も行います。
清潔ケア(清拭、更衣、洗髪、足浴、手浴、シャワー浴、口腔ケアなど)、車椅子の移乗・移送、配膳、食事介助、リハビリ見学を援助計画に沿って実施していきます。
糖尿病を持つ患者には食事前に血糖測定を行うなどのケアも実施します。
教育計画は普段のコミュニケーションで得た情報を生かし、退院支援として実施します。
どのような生活を行っていて、どのような注意が必要になるのか、簡潔にまとめて説明を行います。
この①~④の流れを約2週間の実習期間内に実施していきます。
③の看護計画を立案するまでに情報収集の時間が必要になるため、初めの1週間は必要な援助を1日1日計画立てて実施します。
看護計画が立案出来たら、計画に沿い援助を実施するという形になります。
看護計画は最終的に評価して、計画が必要であったか、正しいものであったか、どのように目標が達成されたかを評価します。
これが領域別実習の流れになります。
成人(慢性、急性)、母性、小児、高齢、在宅、精神の領域すべてを回っていくのが領域別実習です。
各領域により患者の状態や気をつけるべきポイントは全く異なり、様々な知識の応用が必須となります。
1,2年生の授業で学んだことがそのまま実習に応用されます。
特に演習の授業はどのように記録を書くのか、どのようなアセスメントが必要なのかを学ぶことができ、実習に直結する内容となっています。
演習の授業から実習まで課題も多く非常に大変でしたが、この1年で看護をより深く学ぶことができたと思います。
記録はほんとうに大変でした、、、。
ただ病棟で実施する援助は患者さんから温かい言葉をかけてもらうことが多く、やりがいを感じることができました。
今回の領域別実習についてのブログが、みなさんに少しでも役立てれば嬉しいです。
何か分からないことや、質問したいことがあればなんでも校舎にいるチューターにご相談ください!