校舎ブログ
【国立】老年看護学実習で学んだこと
ena看護国立校のチューターです!
推薦入試もひと段落し、一般入試に向けて皆さん準備されているかと思います。
今日は、受験とは関係がないですが、12月初めに領域別実習が終了したので、その一つの老年看護学実習についてお話ししたいと思います!
成人看護実習でも病棟には高齢者の方が多く、老年とも似ていますが、
特筆すべきことは高齢者の看護であるため、とにかく個別性を大事にするということです。
患者さんの人生観やこだわりなど、長い時間を生活してきたため、その分高齢者の方はこだわりがあります。
しかし、入院によって生活リズムや生活環境が大きく異なります。
ご飯の時間や起床時間など病棟のスケジュールが決まっているため、変えることが難しいのが現状です。
加えて、病院の部屋はシンプルに作られており、刺激が少なく、かつ、コロナウイルスが流行しているためカーテンで仕切られているところがほとんどでした。
高齢者の方からすると朝起きたらいつもの自宅でなく、やることもほとんどないため、刺激が減ってしまいます。
そのため、認知症が悪化したり、意欲が低下し活動量が低下すると、筋力が落ちてしまいます。
筋力が低下すると、転倒のリスクが上がったり、そもそもベッドから起き上がることに対しハードルが上がってしまいます、、、
こうした悪循環を防ぐため、なるべく元の生活に近しい環境を整備していきます。
具体的には理学療法士・作業療法士と連携して個々の患者さんに応じたベッド周囲の環境を整えます。
ベッド柵の位置や、車椅子の種類や置き場所、ナースコールの置き場所など、患者さんが利用しやすいよう、安全に生活できるよう多職種と連携して対応していきます。
従来は患者さんのベッド周囲は皆同じだったのですが、転倒件数が多いため、多職種の力を借りて環境整備を充実させたところ、
転倒件数が大きく減り、より患者さんが安全に生活できるようになったと病棟師長さんに伺いました。
また、高齢者を尊重することを基となる考え方に置き、丁寧に接していくことが大切です。
出来ることが少しずつ減っていく高齢者の方は、気持ちが芳しくないケースが多いと考えられます、、
そのため、悔しさや後ろめたさといった気持ちを汲み取って、患者さんと関わっていくことが老年看護では
求められます。
「ゆっくりで大丈夫ですよ。」といった声かけも一度ではなく患者さんが安心するまで何度も行うことが重要です。
また、リハビリに対する意欲が出ない方は、今まで頑張った結果、疲れてしまったりやる気がなくなったりしていることが考えられます。
そのため、無理に励まそうとせず、まずはやる気が出ないことに対する気持ちを受け止めることが重要です。
そして気持ちを吐き出して落ち着いた後に、リハビリへの意欲が出るような関わりを行います。
例えば、ご友人がいる場合には、「退院したらご友人と会えたらいいですね。」といったことから
退院後の目標となりうるものを話し合いの中から見つけて「その目標のためにはリハビリ大変ですが、少しずつ頑張っていきたいですね。」といった、動機づけのサポートを行っていきます。
上記のように、患者さんと丁寧にかかわることが信頼関係の構築に繋がっていきます。
以上、大まかですが老年看護学実習の学びについてでした。
実習も受験勉強も大変なことがたくさんあると思いますが、その分学びがあると思います!
適度に息抜きをして最後まで気を抜かず乗り切りましょう!!!応援しています!

