校舎ブログ

持っている優しさを外に出してください

2016年9月10日
所沢校

こんにちは。所沢校の深谷です。

今日のタイトルは何のことかちょっとわかりにくいかもしれませんが

何年かすれば医療従事者になるみなさんにぜひ読んでいただきたいと

思います。

少し前になりますが盲導犬を連れた視覚不自由者の方が、地下鉄の

ホームから転落してお亡くなりになった、という事故がありました。

知っている人も多いと思います。本当に痛ましい事故だったと思い

ます。あれはただの事故ではありませんでした。なぜかというと完全

に防げた事故だったからです。

なぜ防げたか・・・お分かりだと思いますが、まわりにいた人のうち誰

かが一言、たったの一言

「お手伝いしましょうか」「お困りではないですか」

と声をかけていたら起こりえなかった事故だったからです。あの事故

の後、ホームに転落防止扉を作るのが遅れている、ということが言わ

れています。ネットでは「それがあれば防げたのに・・・」という論調です。

確かに、転落防止扉があれば防げたのは間違いありません。しかし、私は

問題の本質はそこではなくて、声をかける人が誰もいなかった、というこ

とにあるのだと思います。

まわりにいた人たちのせいだ、ということではありません。

 

ここからが本題です。あのような事故を今後も防ぐためには、間違いな

く誰もが持っている優しさを外に向かって出すこと、だと思います。

ただ、誰もがその優しさを外に出すことに慣れていないだけだと思います。

わかりやすい例を出すと、電車の中で自分が座っている席をお年寄りや

体の不自由な人に席を譲る、ということがなかなかできなくて、仕方なく

寝ているふりをする・・・。こんな経験はしたことがあると思います。

譲りたい、でも声をかけるのが何となく恥ずかしい。譲りたいのに、

ごめんなさい・・・・・。きっと心当たりがあるのではないですか。

みなさんにはそこを勇気を出して声を出して欲しいのです。一度でき

ればそのあとは簡単にこう言えるようになります、

「よかったら座ってください」と。

 

将来看護師をはじめとする医療従事者になるであろう皆さんには特にお願い

します。

どうか持っている優しさを外に向かって出すことをためらわないでください。

白杖(視覚障がい者の方が持っている白い杖)をついている方を見たら声を

かけてください。

盲導犬を連れている方を見かけても同じように声をかけてください(盲導犬

は万能ではありません。盲導犬を連れてはいても常に危険と隣り合わせで歩い

ておられるのです)。

そして、お年寄りや体の不自由な方を見たら席を譲ってあげてください。

そういう優しさを出せるようになったら、みなさんは新宿セミナーがかかげる

「素敵な医療従事者」になる資格を、進学する前に得ることができると思います。

心から願っています。

写真は昨年池袋の西武百貨店で見た盲導犬のデモンストレーションに来ていた

盲導犬君です。おとなしかったですよ^^。

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